『eペイシェント(e患者)』ムーブメントの可能性
今朝以下の記事を「現代ビジネス」に掲載頂きました。
『難病に挑む「eペイシェント(e患者)」という考え方、ムーブメント』 | ソーシャルビジネス最前線 | 現代ビジネス [講談社]
以下のような「eペイシェント(e患者)」という考え方についてレポートしてみました。
「eペイシェント(e患者)」とは、様々なインターネット、ソーシャルメディアツールを活用することで、特定の病気、治療方法、薬等に関する情報を探し求め、共有し、時に創造する人のことを指す新しい言葉です。「e」の指す意味には「eメール」のような「電子的(デジタル)な」、の他に、「equipped(備えのある)」、「engaged(積極的に関与している)」「empowered(力づけられた)」「enabled(使用可能な)」という意味も込められています。
情報を積極的に探し出す患者さんという意味のみならず、お互いに自分自身の医療データや体験談を共有することで相互に助け合う、という点においても、非常に画期的な動きとして欧米を中心に非常に注目されている考え方と言えます。
「eペイシェント」の語源として広く読まれている文書として「eペイシェント白書」(2006年)があります。自身も「eペイシェント」であった米国の医師トム・ファーガソン氏らによって執筆されたこの白書は、後に相互支援非営利団体の「Society of Participatory Medicine(参加型医療協会)」を生み出すきっかけとなり、白書自体もちょうど今月、スペイン語版の翻訳が公表され、世界的にムーブメントとしての広がりを見せつつあります。
日本で医療情報を検索すると欲しい情報、正しい正確な情報にアクセスするのはなかなか難しいと専門家の方も指摘されています。ただ今後一人ひとりの個人が科学的根拠に基づいて自分の体験を共有したり、そうした根拠に基づく情報の整理、発信活動を続けていくことで確実に今よりも改善がされ、日本でも「eペイシェント」という考え方がごく当たり前になり、そしてそのようなプラットフォームサイト、サービスも充実してくることと思います。
先日ご縁があって「」というカンファレンスでがん患者さんのソーシャルメディア活用に関してお話させて頂く機会を頂きました。以下にその時のスライドを共有させて頂きます。
初めて取り組み、調べるテーマだったのですが、調べる過程を通じ、「日本にもこの流れはきっと来る」と強く感じるプロセスでした。既にご紹介した「eペイシェント白書」のスペイン語版がちょうど今月出版された、という出来事も大きなニュースです。きっかけは昨年スペインに”eペイシェント”・デイブさんが講演で訪れ、共感した人、仲間が力を併せて作成したとのことです。既にオンラインのコミュニティ、wikiサイトも数多く立ち上がっているそうです。
“eペイシェント”・デイブさんの心を打つTED Talkも是非ご覧になってくださいませ。
なお、海外では毎年「eペイシェント・コネクション」という国際会議も開催されています。日本でもこうした動きが広がることを願っています。
追記:「eペイシェント白書」を執筆したトム・ファーガソン氏はかつて1969年に創刊された『Whole Earth Catalogue』のサイエンス・エディターという経歴があります。『ホール・アース・カタログ』といえば、あのスティーブ・ジョブズにも大きな影響を与え、編集思想のひとつの「access to tool」というようなDIY (=Do it yourself)の考え方が埋め込まれているのでは、と改めて感じました。身の回りの課題に対し、道具をうまく使って自分たちでなんとか解決するという考え方、とても共感します。
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