昨晩、SFでのソーシャルキャピタルマーケットカンファレンス(SOCAP)への参加、NYでの社会起業・ソーシャルメディア関係の団体・会社訪問の15日の密度濃い旅を終えて帰国しました。
アメリカ滞在中はインターネットアクセスがままならず、ブログもTwitterもろくに書けずじまいでしたが、その代わり、多くの方の好意と、たくさんの思いがけない出会いに恵まれ、海外の社会起業家的なテーマをめぐる動きの一端を見て、聞いて、感じることができました。
旅を通じて何度も自問したり、会う人に聞いた質問は、「ソーシャルアントレプレナーシップ」、「ソーシャルメディア」は多くの人が耳にし、目にし、多くのメディアで話題になっているけれど、この現象は「hype(はやり・過剰宣伝されたもの)」か、それとも「substance(実態のある)」ムーブメントなのか、という問いでした。
もちろん答えはひとつではなく、多くの人が自説を交えながら、それぞれの危惧、そして期待を持って事象を冷静に見ている人が多かったことが印象的でした。*もちろん、SOCAPカンファレンス参加の2日間はやや熱狂的で、テンション高く、自分達が「change the world(世界を変える」気概を持った人が多かったですが:-)。
ただ、今15日間を振り返り、このテーマが「はやり」だから興味がうせたか、というと、逆で、多くの人たちがまだまだこの現象が初期の段階であることを認識しながらも社会をよくしようと思い、それぞれの持ち場で一生懸命に取り組んでいることに刺激を受け、これからももっともっと深堀りしていきたい、という想いが強まる経験でした。
ソーシャルメディアを利用することで情報・人・映像が瞬時に世界をつなぎ、多くの人のコラボレーションを増幅させ、今まで考えられなかったようなイノベーションを低コストで実現している事例の数々に圧巻でした。
今回印象的だった出会いを2つほど・・・。
Change.org / Social Entrepreneurshipのコーナーを担当している著名ブロガー、ナサニエル・ウィトモアーさん
実はこのブログの多くの情報源はこの弱冠25歳の若者が1週間に平均12本もアップする「change.org/social entrepreneurship」の豊富で、スピーディで、そして深い分析に負うところが多い、といっても過言ではありません。彼自身は自身でソフトウェアの会社を経営しつつ、毎朝、毎晩、クオリティの高いブログを書いています。今回初めて会い、共に語り、飲み、ゆっくり彼の考えを聞くことができたことで、こちらのブログでも頻度上げて、そして引き続き彼のブログからの転載もさせてもらいつつ:-)、いずれ日本発での情報を英語で発信していかなければ、と思った次第です。
アメリカ滞在の最後の夜、NYマンハッタンにあるとある財団の勉強会招かれる機会をいただきました。フォード財団、人権団体ウィットネス、著名カンファレンスPopTech!、ジョージ・ソロス氏が創設したオープン・ササイアティ等々、とても刺激的な団体の幹部、ソーシャルメディア、マーケ担当者20名ほどのミーティングで、その日のスピーカーは「
More than Bit Players」というNPO/財団がソーシャルメディアの利用でどう変革するか、というテーマで非常に重要なペーパーを2001年に書いたAndrew Blau氏が、今日的な文脈で改めてソーシャルメディアがNPOや社会貢献活動で果たす役割を語る、というものでした。
まだ平易な言葉でこれらの現象・意味、そして日本のNPO・政治の分野での利用がどのように進んでいくかを語ることは力不足ですが、例えば下記のようなリソースを参照しつつ、またこのテーマに関しては深く追いかけていきたいと思ってます。
【ソーシャルメディアのNPO・政治・社会的な活動への意味づけに関しての参考資料】
■(論文) (Andrew Blau)
How Information Technology Will Change the Ways Nonprofits and Foundations Work and Thrive in the Information Age.
■TED Talk – Clay Shirky: How social media can make history(ソーシャルメディアがどう歴史を作るか。クレイ・シャーキー氏: 日本語字幕付き)
■クルートレイン・マニフェスト (1999年に発売され、ウェブが社会を、マーケティングをどう根本的に変えるかを言い当てた伝説的な本。先日10周年記念本が発売され、話題になっているようです(まだ読んでいる途中)
どんな大きな変革も、熱病に冒されたような興奮と狂騒はつきものです。その中で変革の本質を冷徹に見極める目を持つ人が、道を切り拓いていくのだと、私は信じています。
私は興奮と狂騒に浮かれる人を増やすことには興味がありません。本質を見ることができる人を一人でもいいから増やすために、自分の為すべきことを考えて実行していきたい。
SoCap参加を終えられたIchiさんとスカイプした後、このあたりについてちょっと考えをまとめてブログに書こうと、丁度下書き中でした。今後ともよろしくです。