なぜ今社会起業家か(2002年春)

2009 年 4 月 7 日 コメントをどうぞ コメント

7年前に思いつきで一気に書いた文章です。現在の文脈でもまだ意義があるのではと思い、古いファイルですが掲載してみます。長年想っていながらできてないことだらけで赤面の気持ちが強いですが、こちらも原点回帰のつもりで♪ (2009年春)
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なぜ今「社会起業家」なのか、なぜ今「企業の社会責任」なのか?

最近、あちこちで「社会起業家」、「企業の社会責任」という言葉をよく聞きます。日本で、そしてアメリカでも時期を同じくしてこのなんともつかみにくい言葉についての議論がされているような気がします。 何故か?

短絡的に考えるのであるならばアメリカにおけるエンロンの経営破たん、9/ 11 のテロ事件の後遺症、ITバブルの反動などが考えられるのではないかと思います。

以前は「社会貢献」という言葉に対してはNGO・NPO(非営利団体)の活動の文脈で語られることが多かったのに対して、最近の議論はビジネス経験のあるプロフェッショナル、さらにMBAなどを取得し、起業家的なマインドがある層からの興味・参加が相次いでいるような点がとてもユニークだと思います。

例えばエンロン破綻直前にCEOを辞任したジェフリー・スキリング氏がハーバード・ビジネス・スクール卒であったり、ITベンチャーのエンロンの経営破たん、そしてまたビジネスエリートのイメージを持っている経営コンサルティング会社、大手会計事務所のアーサー・アンダーセンの不正会計処理疑惑による信頼の失墜。。。こんな中、今までビジネスを引っ張ってきたビジネスエリートからの企業の倫理責任の見直し、社会貢献への新しい興味・期待が注がれているようです。

そして何より9/11のテロ事件以降のアメリカのアイデンティティ探し、お金の追求だけではない生き方・働き方をじっくりと見つめなおそう、という風潮。。。そんな中で、生きがい・やりがいのある働き方とは?という問いが新鮮な意味を持って問われているようです。「社会起業家」という働き方、「企業の社会責任」も、ある種あたりまえの考え方であるかもしれないものの、とても耳心地よく聞こえてくるのもそんな背景があるからだと思います。

翻って日本。。過去最悪水準の5.2%の失業率(350万人の失業者)、中高年のリストラ、そして大学を卒業しても定職につかない若者、社会の中でのロールモデルを見失われているような昨今、アメリカ発「社会起業家」という生き方に「こんな働き方があるんだぁ!」という新鮮な思いで受け止められているような気がします。

あるビジネスカルチャー誌で社会起業家についての特集がされています。「社会起業家という生き方に共鳴しますか」という質問に対して276名の人が「YES」(「NO」は31人)、そして本当に多くの人がコメントを寄せられています。 中には「ITバブル」の二番煎じでは?というような見方もありますが、多くの人が純粋に「こんな働き方があったんだぁ」という興味・期待を寄せているようです。とにかくもこれだけの人の興味・関心を引くテーマであることは間違いないようです。

そうです。「社会起業家」(ソーシャル・アントレプレナー)という生き方は今、「旬」です。多くの人が心配するように、このムーブメントを一時的なものにしないために、このサイトを立ち上げることに決めました。

今、必要なものは以下のようなことだと思っています。
①議論・情報の交通整理
②事例紹介・ロールモデルの提供
③情報交換・意見交換ができる場所
④ 日本という文脈のなかで見たときに今できることは何か、という「フィルター作業」
⑤サポートネットワークの形成

このサイトの中ではそんなことを実現するために

①メーリングリスト (積極的な発信作業・告知用に) —→
②メルマガ (ある程度まとまったエッセイ・レポートを発信)
③リンク集 (図書館代わりに使ってください)
④ブログ (定点観測的な情報発信として)

を予定しています。

まだまだ始まったばかりですが、今後ともよろしくお願いします。

Never doubt that a small group of thoughtful, committed people can change the world. Indeed, it is the only thing that ever has. — Margaret Mead

SocialCompany.org 

5/15/2002