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2010 年 5 月 のアーカイブ

社会イノベーションへに対する政府・民間の関わり・投資

2010 年 5 月 31 日 コメントはありません

昨日、Gmailの画面上部に表示されるターゲット広告に以下のメッセージが表示されていて、普段ターゲット広告はクリックしないものの、思わずクリックしてみました。

社会起業家に6000万を助成 – edgeweb.jp – 2年で30人の若手社会起業家を育成 6/6大阪、6/19金沢で説明会開催

関西地区で社会起業家支援をされている『社会起業家のためのビジネスプランコンペ「edge」』による広告で、確かに「社会的企業創業支援ファンド事業スタート、2年間で総額6000万円を助成 2年間で30人の社会起業家を育成します」とあります。

ひと昔では想像もつかない規模の金額が、政府(内閣府)の緊急雇用対策費として充てられており、現在約12の団体に総額70億円の規模の予算が割り当てられ、いわゆる「社会的企業家」を支援・育成し、雇用を創出することが目的にされています。詳細は以下のリンクからご覧になって頂けます。

内閣府:地域社会雇用創造事業

「この事業は、明日の安心と成長のための緊急経済対策(平成21年12月8日閣議決定)の一環として、地域社会における事業と雇用を加速的に創造することを目的として実施しています。」

具体的な内容としては以下のガイドラインに沿ったものが予定されています。
地域社会雇用創造事業の創設

(ア)社会起業インキュベーション事業
・NPOや社会起業家など社会的企業等の創業・事業化を通じて、「地域社会雇用」を創造する。このため、社会起業プラン・コンペティションを通じて、スタートアップ等を支援する。
(イ)社会的企業人材創出・インターンシップ事業
・社会的企業分野におけるインターンシップを含めた人材創出に取り組む。

ここでアメリカでの取り組みも参考までに・・・・
オバマ政権の目玉政策の一つとして話題になっているのが1年前に創設された「ソーシャル・イノベーション・ファンド」(5000万ドル(約45億円相当)。まだ詳細な助成先等は発表されてないものの、政府として「social entreprenership」のムーブメントを推進し、機運を盛り上げ、注目すべき方向性を示す意味で期待が集まっている試みです。

このファンドに対し、先週金曜日、ミッシェル・オバマファーストレディが演説し、民間、各種財団から同額の寄付がされることが発表され、ちょっとした話題になっています。金額の内訳は以下の通り。

・the Omidyar Network ($10m) *eBay創業者
・Skoll Foundation ($10m) *eBay創業者、スコール財団、スコールワールドフォーラム等を運営
・Eli and Edyth Broad Foundations ($10m) *製薬会社イーライリリー 創業家
Open Social Foundation’s Special Fund for Poverty Alleviation ($10)
John and Ann Doerr’s Family Foundation ($5m) *シリコンバレーの著名ベンチャー・キャピタリスト
約20の地域・連邦レベルの寄付出資者の合計($5m)

Change.orgのナサニエル・ウィトモアーさんはこうした機運が高まっているのは素晴らしいものの、ポイントはこうした資金が、1)本当に創造的なプロジェクトに与えられるか、また一方でそうして助成を受けた団体の効果的な手法等が政府の該当部門に還元されるかが重要、と指摘しています。

日本でもアメリカでも、政府だけで解決できない社会的な課題に対して、大きな金額が動き始めています。政府のバラマキと批判するだけでなく、安易に使いきるのでなく、新しいイノベーションへのきっかけに繋がるよう、ささやかながらでも関わっていきたいものです。

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Gov 2.0 エキスポ~『ガバメント2.0~政府はプラットフォームになるべきだ』

2010 年 5 月 25 日 コメントはありません

5月25日~27日の間、ワシントンDCで開催される「Gov 2.0 Expo」のウェブサイトを拝見したところ、この「Gov 2.0」を提唱していて、「Web 2.0」のコトバの生みの親でもあるティム・オライリー氏のYoutube動画『Gov 2.0とは何か?』が視聴可能になっていたのでさっそくチェック。混沌とする日本の政治の将来を考えた時、きっと参考になる部分もあるのでは、という点があったのでいくつか気になった点を箇条書きにてご紹介。

ティム・オーライリーが最も伝えたいのは「政府がプラットフォーム化しなければならない」という点。

分かりやすく言えば、アップルが「アップ・ストア」という形で、誰でもアプリケーションを提供するプラットフォームを提供したように、政府は莫大な予算を使って完成したものをゼロから創り上げるのではなく、各地域、或いは専門領域に強みを持った第3者(地方自治体、民間企業、NPO、個人!)にプログラムを創ってもらい、政府はそのための基本的なルールを決めたり、マーケットプレイスを作ったり、また時にチアリーダーとして、そういった試みが次々と生まれるようなインフラを提供すべきという点。

「Gov 2.0」を単なる「電子政府」として捉え、ただ単に「政府が政策をPRしたり市民の公共分野の活動への参加を促したりするためにソーシャル・メディアを利用すること」と考えたり、「政府の透明性を高めること」と考えるだけではなく、この「プラットフォーム」志向が何より大切、と訴えています。

【Gov 2.0の2つのポイント】
・既に存在するプラットフォームを最大限活用し、コストを減らし、インパクトを増やす。
・政府プログラムを実行するものとして、アプリケーションの提供者ではなく、プラットフォームの提供者 として考えるべき。

その他面白いアイディアとして挙げられていたのは、我々は政府を自動販売機として捉えてしまうことがある、という話。税金を入れると橋や道路や病院、警察や消防といったサービスが出てくる、という例え話。自動販売機から期待したサービスが思ったように出てこないと自動販売機を叩いたり、揺さぶって抗議活動をするというイメージはとても分かりやすいものです。

政府に全てを任せるのではなく、ティム・オーライリーはDIY(Do It Youself) 「自分たちでやりなさい」と提唱したところ、meetup.com創業者のスコット・ハイファマン氏から突っ込みがはいり、いや、DIO(Do It Ourself)、つまり上から目線でやりなさいというのではなく、自分たちでやりましょうと言っていた話が引き合いに出されてました。更にジョン・シーリー・ブラウン氏(元ゼロックス・パルアルト研究所所長)によるとDIT(Do It Together)だ!「一緒にやりましょう」という段階に来ているんだ!:-)と、言葉遊びなような気もするものの、だんだん考え方が進化してきているような様子をビビッドに伝えてくれています。

上記ビデオの内容の多くは昨年9月に翻訳記事が掲載されたTechCrunchに『ティム・オライリー特別寄稿:ガバメント2.0―政府はプラットフォームになるべきだ』に掲載されています。ご興味ある方は是非ご覧になってみてください。

そして最後に、アメリカ時間の本日25日から3日間に渡ってこのGov 2.0 ExpoがワシントンDCで開催されます。今年のゲストスピーカーで注目人物はソーシャルメディアの専門家のGary Vaynerchuk氏(@GaryVee)、国務省で大活躍中のアレック・ロス氏(@alecjross)、ワールド・ワイド・ウェブの生みの親、ティム・バーナード・リー氏、ホワイトハウスのオフィスオブ・ソーシャルイノベーション&シビックパーティィペーションのソナール・シャー(Sonal Shah)氏等・・・・かなり多くのプレゼンテーションが動画で中継、録画されるはずなので、是非3日間、ご興味ある方はwatchしてみてください。ハッシュタグは 「#g2e」です。

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デンマークのバス運転手さんの誕生日

2010 年 5 月 20 日 コメントはありません

Amy Sample Wardさんのブログで紹介されていて、ついクリック、Youtubeチェック(2分半)、是非共有したい!と思った動画。

デンマーク・コペンハーゲンのとあるバスの運転手さんが思いがけずお誕生日を祝ってもらう、というもの。デンマーク語なので言葉は全く分かりませんが、雰囲気でその様子がとてもよく伝わってきます。ちなみに、バスの中で歌われているのは、デンマークでも最も有名な誕生日ソングだそうです。

誰もが自分の仕事に誇りを持ち、周囲の人、コミュニティから愛されるような世界が来たらいいなぁ、と感じさせてくれます。

お昼休みのひと時に是非ご覧くださいませ:-)なんだか周囲の人に優しく接したい気持ちになります♪
 
*5/12にアップされた動画が既に53万人以上の人に視聴されていますっ。

Mukhtars Fødselsdag – Flash Mob – Bedre Bustu

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「TEDxTokyo」&「サミットシリーズ」~セクターを超えたコラボレーション、イベント、花盛り

2010 年 5 月 17 日 コメントはありません

今週末はいろいろなところで社会イノベーションに特化したイベントが開催されていて、Ustreamで見てみたり、友人が書いたブログの記事を追ってみたり、改めて世界のあちこちで「セクターの垣根を越えたネットワーキング、コラボレーション」が起こっている様をまじまじと感じる機会でした。

まずは東京、お台場の未来館で5月15日(土)行われた「TEDxTokyo」。このブログをご覧の方は既にご存じだと思いますが「Technology, Entertainment and Design」の頭文字をとった社会イノベーターの集い(様々な分野でエッジの立った専門家による、一人あたり20分弱のプレゼンテーションが約30弱行われるもの)で、今回はその全てがUstreamで中継されるという有り難いものでした。(しかも日英通訳付き!)。

とにかくイベントの運営のスタイルがとてもセンス良く、かっこよく、ボランティアの方々で運営されているとはいうものの(だからこそ?)、プロフェッショナルなレベルの高いイベント運営のようでした(リアルに参加してませんが、いくつかの動画を見る限り)。

例えば以下のジェイク・シマブクロのライブは心しびれるものでした。それから後日アップされると思われる「シルク・ド・ソレイユ」のパフォーマンス!等、普段目にすることができないものに触れる、という点でこうしたイベントが日本でも開催されること、素晴らし、と思いました。その他には日本人としてロボット技術の開発者、ソフィアバンク代表田坂広志氏、ヒューマンライツウォッチ土井香苗さん、紙切り職人の方、能楽師の方らが英語で巧みなプレゼンテーションをされてました(全部は観ることは適わなかったのですが)。いろいろな分野の第一線にいる方で、普段自分が接することがない知恵、プロフェッショナリズム、パフォーマンス、想い等を分かりやすい形で表現・披露して頂く機会として今後も是非続いて欲しいイベント!、と思いました。

もうひとつ、ワシントンDCで5月13日~16日の4日間で開催されたのが「サミット・シリーズ」。24歳の起業家Elliott Bisnowさん主催の今年3年目のこのイベント、完全招待制、40歳以下の起業家650人が集まり、参加費も3500ドルという、NYタイムズによると「MTVとダボスが出会う場所」と称されていたもの。

ただ、スピーカーをみると例えば以下のような人がぞろぞろいるのが興味深いのです。ビル・クリントン元大統領(スピーカーはこちら)、テッド・ターナー、発明家、フューチャリストのRay Kurzweil、Craigslistのクレイグ・ニューマーク・・・・

敢えて言うならば、一世代前の起業家、エスタブリッシュメントがそのお金であったり人脈であったり、知恵を惜しみなく次世代の起業家、チェンジメーカーに惜しみなく伝えている様を感じます。さらに、こうしたイベントは一方通行のものでなく、ジェネレーションY世代らしくとてもオープンで、カジュアルで、かつソーシャルメディアを余すところなく活用して点と点を繫げる試みがされています。ちなみにKiva共同創業者のジェシカ・ジャクリーさんが立ち上げた新しいソーシャル・ベンチャー、Profounder (http://www.profounder.com/)が最優秀賞を受賞したのですが、その投票方法も会場参加者のスマートフォンを利用した投票だっとか。

詳細な開催レポートは以下のブログをご覧くださいませ(英語)
Summit Series for Social Entrepreneurs: Highlights / Marcia Stepanek, Justmeans Editor

ちなみにイベント中にプレゼンをし、その際放映されたという、発明家・フューチャリストのRay Kurzweilについての映画の予告編をご紹介↓日本では知られていないものの「トーマス・エジソンの正当なる後継者」、「アメリカを作った16人の革命家の一人」と称される、ビル・ゲイツが今最も聡明で正確なフューチャリストと呼んでいる人だそうです。

“Transcendent man”

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「iPadと広島を愛する全ての人へ」~この手があったか、クチコミマーケティング:-)

2010 年 5 月 14 日 コメントはありません

Tokyo Mangoさんのブログ経由で知ったこの動画、最高♪でした。

最先端のiPadの昨日説明がなんともい~感じのゆるい広島弁で語られていて、映像を見ながら共感度がぐんぐん上がっていく(もちろんiPadのグラフィック、デザインも惹かれるが)。これを見て欲しくなる人もきっといると思う。

ただ、なぜこのタイミングで広島弁だったんだろう、やっぱり坂本龍馬の土佐弁だったらハマりすぎ、狙いすぎって言われたのかもしれないですが:-) 。クチコミマーケティングとして、これアリですね。一本取られました!

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【2】TEDxVolcano コラボレーション in action

2010 年 5 月 14 日 コメントはありません

先日のスコール・ワールド・フォーラム報告に続き、今回は「TEDxVolcano」。

火山の噴火により多くの人がロンドンに難民として取り残されたことで偶然にも開催されたこのイベントは、私が今回参加したスコール・ワールド・フォーラムのハイライトの一つです。豊富な画像、動画もあるので、よろしければ是非ご覧下さい。

ことの顛末を簡単にお伝えすると・・・・4月14日~16日の間で開催されていたスコール・ワールド・フォーラムのために世界中から参加していた社会起業家、社会イノベーターが、16日に突然発生した火山噴火、空港封鎖の事態を受け飛行機が飛ばず、ロンドンで数日足止めを余儀なくされることになったのです。そこで、Change.orgというポータルの「Social Entrepreneurship」のコーナーを担当しているブロガー兼ソフトウェアの会社Assetmap CEO、ナサニエル・ウィトモアーさんがふと思いついた「アイディア」とは・・・・。社会イノベーターが集まるイベントとして世界的に知られている「TED」の特別版、「TEDxVolcano」という名前で、普段集められないスピーカーを呼んでイベントをやろう!というものでした。

そこからはアッと言う前に全てのリソースが絶妙に動員され、たった32時間で全ての場所、スピーカー、イベントオペレーション、立ち見も含めた150名もの参加者、600人以上のリアルタイムUstream視聴者を集めた2時間のイベントが開催された!というものです。*会場はコワーキング・スペースを世界中で展開しているThe Hubキングスクロス。

当日の様子のFlickr動画はこちらでスライドショーをご覧になって頂けます。

参加したスピーカーの一部は以下の通り(詳細はこちら
ジェフ・スコール(スコール財団会長)、ラリー・ブリリアント(スコールグローバル危機基金代表・前グーグル財団ディレクター)、マット・ビショップ(『エコノミスト』ニューヨーク支局長)、サリー・オズバーグ(スコール財団CEO)

動画もUstreamの録画動画をこちらから見ることが出来ます。

*特に最後に登場するナサニエル・ウィトモアーさん(26歳!)の様子、ご覧になってください(2時間9分から3分程度)。ジェフ・スコールらのスーパースター・スピーカーらが全員話し終わった後に最後の挨拶で登場。どういう想いで、どのような顛末でこのイベントが発案され、実行されたかを語っています。詳細は彼のブログ(“Why Not?” to “Hell Yeah!”: How We Planned A TED Event In 32 Hours)に書かれていますが、貴重な教訓として以下の5つが挙げられています。

【1】いざ必要となる前にネットワークを構築しておくこと
【2】主要パートナーを早い段階で見つけること
【3】「お願い」をたくさんすること
【4】情報開示をする(Twitter等ソーシャルメディアの利用)
【5】「有難う」と頻繁に言うこと:-)

スコール・フォーラムのテーマ”Catalyzing Collaboration for large Scale Impact”で謳っているコラボレーション、そしてフォーラム分科会の中で伊藤譲一さん(Creative Commons)がキーワードとして話していた【Power of Pull:~How Small Moves, Smartly Made, Can Set Big Things in Motion/ 『「引き出す」力~小さな行動がスマートに行われることで如何に大きなことを起こせるか』】 が見事に繋がる瞬間でした。

最後に、当日参加されていた片山リサさん(ジャーナリスト@”Boing Boing”制作の動画(Video: Volcano refugees, stuck in London)も併せて是非!みなさんよくご存じの社会起業家がロンドンに取り残され、南へ北へ、陸路か船か、ロンドン脱出大作戦を練る様子がまとめられていますっ:-)!

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スコール・ワールド・フォーラム報告会&交流会開催させて頂きました。

2010 年 5 月 11 日 コメントはありません

5月7日に開催させて頂いた「スコール・ワールド・フォーラム報告会」には、本当に沢山の方にご参加頂き、本当に有難うございました!(雨の日にも関わらずかからず50名弱の方がこのテーマに興味を持って頂いたこと、とても嬉しく思いました)。

ただ1点、非常に悔やまれるのが、当日直前まで準備していたプレゼンテーションスライドが、写真等も沢山盛り込んでいたにも関わらず、不慮の事態で完全に飛んでしまった(消滅)していたことに、プレゼン開始後気づくという失態を犯してしまいました・・・。
ということもあり、今後、少し丁寧に報告会でお伝えしたかったことをブログを通じて数回に分けてお伝えしたいと思います。少々お付き合いくださいませ。以下のようなテーマで可能な範囲で進めてみたいと思います。

*当日の様子に関し、参加・協力してくださった英治出版社の岩田さん高野さん、そして『ソシアレ・サロン』にいつも参加してくださっていた藤村さんが有り難いブログ記事をアップしてくださいました。有難うございます!
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【1】「スコールワールドフォーラム」とは
【2】「TEDxVolcano」
【3】「これからの会議・イベントのあり方について」
【4】「コワーキングスペースムーブメントの潮流」
【5】「The Power of Pull」
【6】「社会イノベーションと広がるソーシャルメディアの利用」
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【スコール・ワールド・フォーラムとは】
~「社会起業家」をテーマに開催される国際会議、社会イノベーターが約800人集結。

インターネットオークションサイトとして著名なeBayの創業メンバーであり、初代社長であるジェフ・スコール氏が1999年に創設したスコール財団(http://www.skollfoundation.org)、英国オックスフォード大学のビジネススクールに2003年に設立したSkoll Centre for Social Entrepreneurshipが主催として開催される、「Social Entreprenuership 」をテーマにした国際会議。

世界中から社会起業家、投資家、非営利団体、中間支援団体代表等約800人が集う、今年で7回目を迎えるイベント。 毎年4月頃にイギリス、オックスフォード大学のビジネススクールにおいて3日間に渡って開催される。

過去のキー・ノートスピーカーとして、アル・ゴア元米国副大統領、グラミン・バンク総裁ムハマド・ユヌス氏、ジミー・カーター元米国大統領らが登場、今年は環境活動家、起業家、著者として『自然資本の経済―「成長の限界」を突破する新産業革命』を執筆したポール・ホーケン氏がキーノートスピーカーとして参加、その他、参加者としても、世界的な社会起業家支援団体アショカの代表ビル・ドレイトン氏、大学卒業後の若者に貧困地域での教職に2年間の従事する機会を提供する「ティーチ・フォー・アメリカ」創業者ウェンディ・コップ氏、インターネットを利用した途上国における起業家への融資を可能にした「Kiva」創業者マット・フラナリー氏、貧困地域の若者へ教育・トレーニング施設を運営するビル・ストリックランド氏らが参加。

会議の構成としては、様々なセレモニー、分科会、レセプション、ネットワーキングイベントが開催される。特に今年のテーマは “Catalyzing Collaboration for Large Scale Change” (大きなスケールでの変革を起こすためのコラボレーションの触媒・繋がり)、ということでセミナー中、ロビーフロア、ホテル、食堂等、あらゆるところで交流、ネットワーキングが開催されていました。 もちろん、会議の開催前後において参加者専用のSNSサイトがあり、そちらでも交流が活発に行われています。学びと気づきのの場であり、大きなネットワーキングイベント、と言えるかもしれません。

*例年参加している複数の人曰く、今まではスピーカーが話をして、参加者は聞くだけ、という印象が強かったが、今年はとてもフラットで、スピーカー、参加者(多くの人がスピーカーとして参加していてもおかしくないような人々)が、インタラクティブに交流、コラボレーションできるような雰囲気であった、とのことでした。なお、今年の新しい試みとして、会場から道路を挟んだ徒歩3分のところにあるカフェにおいて「OxfordJam」という名前で開催されたサブイベントにおいて、スコールに参加が適わなかった人、自発的にプロジェクトを行っている人によるワークショップ、セミナー、そして夜にはタレントショーのようなものも開催され、より手作りの雰囲気が醸し出されていました。

会議の様子は以下の写真スライドをご覧になって頂けます。

今年の各分科会のテーマは以下の通りです(抄訳)
【2日目】 
09.00 – 10.30
・シングル・ボトムラインを越えて~ブレンデッド・バリューのパイオニア達
・未来を舵取りする~社会起業家のためのシナリオ・プランニング
・平和構築と紛争~社会起業家の役割
・コラボレーションを構築する~パートナーシップと新しいビジネスモデル
・変化のニューロサイエンス(神経科学)~脳を理解し、行動に影響を与える
11:00~12:30
・強烈でワイルドで止められないムーブメントとコミュニティをいかに作るか
・アカデミックとのパートナーシップ~伝統と変形する変化をバランスさせる
・社会的によいことと市場のリターン?投資家と起業家は両方持っている。
・多数による力~協業によるインパクトと評価について
・水の枯渇と水に対する人権
14.00 – 15.30
・援助団体と社会起業家~自然な連携と新しいかけ橋
・人の心を掴む行動~情報過多の時代における、社会を変えるメディア
・グローバルレベルで求められる地域の人材戦略
・危機に瀕した海洋~生まれ出る国際的なコラボレーション
・危機が発生する時~危機管理をする社会起業家
【3日目】
09.00 – 10.30
・コペンハーゲン後の気候変動問題~草の根からのコラボレーション
・各社会問題毎での、寄付提供者間のコラボレーション
・政府と社会起業家~パートナーシップと下請け(サブコントラクト)
・大きくて現実的なインパクトのための、次世代ソーシャルメディア
・実践者のためのクリニック~成長の為のソーシャルファイナンスを引き出す
11.00 – 12.30
・炭鉱のカナリヤ~21世紀における新型インフルエンザ(H1N1)とグローバルな脅威への備え
・気候変動、社会的需要、食料の安全保障~狭間に立つ社会起業家
・コラボレーティブなリーダーシップ~実践的なツール集
・イノベーションとインパクトのためのネットワークを再構築する
・お金の色~インパクトを与えるためのソーシャルファイナンス実践者によるコラボレーション

会議の大テーマが『コラボレーションを触媒する(繋げる)』とのことだったので、各分科会のテーマ
の中の多くに「コラボレーション」の言葉が含まれてます。また、扱うテーマが、水、環境、気候変動、貧困、途上国支援、パンデミック等のグローバルな問題が多いのが印象的でした。
個人的にとても印象深かったのが3日目に参加した二つのソーシャルメディアに関しての分科会でした(以下の動画の3:34~4:57を参照)。

新刊本「The Power of Pull」(著者:ジョン・シーリーブラウン、ジョン・ヘーゲルIII等)を冒頭に引き合いに出しながらプレゼンをされた伊藤譲一さん(クリエイティブコモンズ会長)は、「ソーシャルメディアがなぜ有効かというと、本当に必要なまさにその時に必要な人、リソースを引き出すことが出来ることだ。社会起業家の視点で考えるならば、正社員を少なくし、必要な時に助けてくれるボランティアを多く抱えるようなものだ」と以下の動画(4:33~4:57)でも訴えていました。なお、会議全体を通じてツイッター等が頻繁に使われているかというと、そうでもなく、その分プレゼンを聴きながら深く頷き重要性を実感している人が多数いる一方で、リタラシー格差やプライバシーの問題点を指摘する人もいました。

なお、会議を通じて、意外とよく聞かれた議論として、「社会起業家の定義とは?」と日本でもよく話題になるような神学論のような論争があちこちで行われていて、これは国を問わずまだまだ明確に整理されてないグレーな部分があることも感じました。ただ、付け加えるならば、スコール・ワールド・フォーラムも7回目を迎えたことで、初期のフォーラムに比べ、「社会起業家」という言葉が単なる新しいコンセプト、というよりは、より多くの人、組織が国、業界セクターを超えて真剣に規模感を持って参加するムーブメントとなっている様を強く感じるものでした。*報告会では、第3回スコールフォーラムに参加されたことがある武田薬品工業の金田さんもそのようなことをお話し頂きました。

最後に、ジェフ・スコール氏のビジョンに関しては日本語字幕付きの以下のプレゼンテーション(TED / 2007年3月)をご覧下さいませ。ジェフ・スコール氏はかつて教わった言葉、例えば「Betting on good people doing good(いいことをしている、いい人に賭けなさい(支援しなさい)」という言葉に大切にして、様々な試みを通じて、「Invest(投資)、Connect(繋げる)、そして Celebrate(称賛する(アワード授与等))」の活動を行っている、とのことです。特に社会によい活動にスポットライトをあてる映画のみを撮っている映像プロダクション会社「participant media」のことについての話に時間が割かれています(「不都合な真実」を制作したプロダクション会社です)。

補足:
現在国際的なレベルで社会起業家、社会イノベーションをテーマにした国際会議がいくつかあるので簡単なコメントと併せ、リストしてみました。

SOCAP(サンフランシスコ)2008年に創設されたソーシャルキャピタルマーケットに関する会議。スコールワールドフォーラムと並び社会起業家をテーマにした規模の大きな会議、VCコミュニティ、ハイテクバックグラウンドの参加者も多い。*日本語での紹介記事

TED Technology, Entertainment, and Designの略。近年日本でも知名度が上がっているセクターにとらわれず、創造的なスピーカーによる各18分の質の高いプレゼンテーションで知られる。インターネットでほぼ全て公開され、翻訳もコミュニティにより多くつけられていて、TEDxという名前の地域ごとの試みも広がっている

世界経済フォーラム(*ダボス会議)(ダボス、スイス) 世界の政財界トップレベルが集う会議として日本でも近年知名度が高まっている国際会議。
■PopTech (メイン州 アメリカ) メイン州郊外の歴史ある劇場で数日間に渡って開催されるTEDのようなイベント
Clinton Global Initiative クリントン元米国大統領により始められた社会イノベーターのための会議。特徴は各自会議でコミットメント(約束)を発表、それを達成しないと次回参加できないということを取り決めとしている。
SXSW(サウス・バイ・サウス・ウェスト) テキサスで開催される約1週間の会議、音楽部門、映像部門、そしてウェブサービス部門等のトラックに分かれているが、その中でも近年社会貢献分野での活動をしている人の参加が増えている。
Opportunity Collaboration 完全招待制、約150人のみでの1週間弱に渡ってメキシコのリゾート地で開催されるこの会議にはキーノートスピーカー、パネリストがおらず、それぞれが持っているものを持ち出し、共有して、コラボレーションをうむことに特化した会議。貧困撲滅を主要なテーマとして掲げている。
Harvard Social Enterprise Conference ハーバード大学の学生が主催で開催される社会起業家に特化した1日間の会議。ハーバード卒業生、教授を多く含む豪華なスピーカーがプレゼンテーションを繰り広げ、、ネットワーキングが行われる。
NetImpact ビジネススキルを社会をよくするために使うことを目的に主に、MBA学生のネットワークにより作られた組織の年次総会イベント
BSR Conference 大企業のCSR担当者が集う会議
All Day Buffet (Feast) ニューヨークで開催される社会イノベーターを集めた1日のイベント(地域版
TEDのようなイメージ)
Palomar 5 米国内の諸都市を5週間かけてロードショーのように旅する社会イノベーター向の教育プログラム
Social Enterprise Summit (by Social Enterprise ALliance) 社会起業をテーマにした歴史のある会議、NPO団体の参加が多い印象

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『引き出す力』~サーフィンのダスティ・ペインとボイパのダイチくん

2010 年 5 月 6 日 コメントはありません

先日取り上げた新著「The Power of Pull」の冒頭のエピソードには、プロ・サーファー、ダスティ・ペイン(Dusty Payne)とその友人4名が如何に夢中に一緒に学び、向上する中で5名とも世界トップレベルのサーファーになったかが描かれています。その理由として、ダスティの両親の家のリビングルームで常にみんなで集まってビデオを観ながら最新のテクニックを学び、議論したこと(環境)、また、自分たちのプレイも次第にウェブ上にアップすることで評価を得ながら繰り返し繰り返し、改善し、その過程でソーシャルメディアを通じて自分たちのプレイのフィードバックを得るループを作った過程が描かれています。

共著者の一人、ジョン・シーリー・ブラウン氏(元ゼロックス パロアルト研究所長)がたまたまマウイ(ハワイ)の家で隣同志だったから(笑)、という理由で冒頭で紹介されています。

気になるダスティのプレイは以下のビデオにある通り、現在21歳で貫録の技です。

さて、このエントリーは今日偶然テレビで放映されていた花王『ヘルシア・ウォーター』のコマーシャルを見て、日本のDusy Payneを感じたから。

原田ダイチ君(福岡在住 19歳)は去年から気になっていたのですが、全国放映のCMにこの4月から年間契約でBGM登場しているとのこと。素晴らしい!と思い、ブログにて共有させて頂きました。

こちらがその驚きのCMです。
「ヘルシア・ウォーター 「engine」篇 CM」

ちなみに彼が有名になるきっかけになったyoutubeの動画はこちら。既に500万回近く視聴され、昨年くらいから多くのバラエティ番組等で天才ビートボクサー、ボイスパーカッショニストとして紹介されています。

ダスティ(21歳)とダイチ君(19歳)に共通していることは何か・・・・

とても若い頃に自分が興味あることを見つけ、独学でビデオ、Youtube等を利用しながら夢中になってその何かを学び、身につけ、同時に自分の身の回りに学ぶコミュニティをに築き、そしてある時点から自分のパフォーマンスも発表することで多くの人の注目、評価、共感を得て、更に「エクセレンス」に磨きがかかってたのではないか、と勝手ながら思ってます。

ということでここ最近注目の「The Power of Pull」(『引き出す力』)が気になっていて、思いつくままに書いてみました。

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