また、New York でも代表的なコワーキングスペースを訪れる機会がありました。
その名も「New Work City」こちらのスペースを運営しているのは20台半ばのトニーさん、どうしてこのようなスペースを運営するに至ったかを伺ったところ、時代の大きな流れの中で、9時から5時まで、電車に乗って物理的に会社にいなければならない、という働き方に若くして「疑問」を感じ、フリーエージェント、社会起業家が集まるような場所が必要なのではないか、という想いを持ち、資金もないなか、支援者を集め、開設にこぎつけたとのことでした。ニューヨーク、サンフランシスコ、ロンドン等、世界の大きな都市では20~30の同様のコワーキング・スペースが既にあり、拡大しつつ、あり、いろいろな人の働き方の多様化とあわせ、この「ムーブメント」はきっと拡がっていくと思う、と力説していました。
もちろん答えはひとつではなく、多くの人が自説を交えながら、それぞれの危惧、そして期待を持って事象を冷静に見ている人が多かったことが印象的でした。*もちろん、SOCAPカンファレンス参加の2日間はやや熱狂的で、テンション高く、自分達が「change the world(世界を変える」気概を持った人が多かったですが:-)。
アメリカ滞在の最後の夜、NYマンハッタンにあるとある財団の勉強会招かれる機会をいただきました。フォード財団、人権団体ウィットネス、著名カンファレンスPopTech!、ジョージ・ソロス氏が創設したオープン・ササイアティ等々、とても刺激的な団体の幹部、ソーシャルメディア、マーケ担当者20名ほどのミーティングで、その日のスピーカーは「
More than Bit Players」というNPO/財団がソーシャルメディアの利用でどう変革するか、というテーマで非常に重要なペーパーを2001年に書いたAndrew Blau氏が、今日的な文脈で改めてソーシャルメディアがNPOや社会貢献活動で果たす役割を語る、というものでした。
まだ平易な言葉でこれらの現象・意味、そして日本のNPO・政治の分野での利用がどのように進んでいくかを語ることは力不足ですが、例えば下記のようなリソースを参照しつつ、またこのテーマに関しては深く追いかけていきたいと思ってます。
【ソーシャルメディアのNPO・政治・社会的な活動への意味づけに関しての参考資料】
■More than Bit Players(論文) (Andrew Blau)
How Information Technology Will Change the Ways Nonprofits and Foundations Work and Thrive in the Information Age.
■TED Talk – Clay Shirky: How social media can make history(ソーシャルメディアがどう歴史を作るか。クレイ・シャーキー氏: 日本語字幕付き)
全部で3日間、参加者約800人、スタッフも入れると1000人以上を超える規模で、海外のいろいろなメディアでも開催前から注目されていて、例えばオンラインメディア大手ハフィントンポストでは世界で最も主要なソーシャル・キャピタル・マーケットに関してのイベントと称され、話題になっていたイベントです。ソーシャルキャピタル投資とは、経済的、社会的、また環境に対しての投資を組み合わせたようなもので、社会起業家、ソーシャル・エンタープライズ、ソーシャル・イノベーションというようなキーワードに関係する投資家、社会起業家、財団、メディア関係者、学生等が北米を中心に世界中から集まってきていて、3日間、本当に密度の濃い議論、ネットワーキング、交流が行われました。英国エコノミストも早速「Capital markets with a conscience」というタイトルで報じています。
この点に関しては、今回の会議開催中に「The Global Impact Investing Rating System (GIIRS) (グローバルなインパクト投資の評価システム)」が発表される、ということで注目を浴びてはいたのですが、会議中も一筋縄ではいかない、まだまだ議論が必要とされる大きな課題だと感じました。社会問題をビジネスの手法で解決する「ソーシャルベンチャー」は素晴らしいけれど、そういった事業に投資する際、純粋な経済的リターンと併せ、社会的改善というインパクトも投資リターンとして評価されるべき、という話は分かるものの、明確な基準がなく、評価ができないために投資にも2の足を踏む、というのが現実で、十分に議論についていけなかったのですが、とても抽象的な、ナイーブさを感じる議論も多かったような印象を持ってます(こちらはまた冷静に振り返ってからまた追いかけていきたいテーマです)。