紀伊国屋書店の立派なホールで、約200名の熱気あふれる参加者に囲まれて開催されたこのトークイベント、題して『「社会起業っぽい!トークをしよう」~わたしから始まる”チェンジ”のしくみって?』。慶応大学やソーシャルベンチャーパートナーズ等などで社会起業家的な働き方の普及に活躍中の井上英之さんと、先進国の肥満と開発途上国の飢餓という2つの問題の同時解決を目指す日本発の社会貢献事業「TABLE FOR TWO」の理事&事務局長の小暮真久さんの掛け合いがとても等身大で、世界の問題を1人称、つまり自分だったらどのように関わるか、ということをみんなで考えるような空気に包まれた、素敵な時間でした。
・Table for Two の試みも最初はスロースタートだったものの、企業としてのメタボ対策の取り組みがはじまった頃から認知度が上がり、上記写真のように参加企業・団体が急増(現在130団体)。NPOとお付き合いのなかった企業も当初及び腰だったけれど、同業他社等の実施が進んだことで普及につながっている(小暮さん)。
・海外の若者が社会貢献的なことに強く興味を持ち始め、例えば米国の就職ランキングでも上位10位内に貧困地域の教育格差是正に取り組むティーチ・フォー・アメリカや日本では青年海外協力隊に該当する(Peace Corp(ピース・コア))等が近年ランクインしているテレビ番組の動画を画面にて共有、大きな社会の中の価値観の変化があることを指摘。「世界を変える(change the world)!」という言葉が書籍やメディアに登場する回数が増え、今まではややもすると「胡散臭い」イメージを持っていた言葉に対し、「しらじらしさ感」がなくなってきましたよね(井上さん)。
Socialbrite is a noncommercial learning & sharing hub that brings together top experts in social media, social causes and online philanthropy. We’re here to help you master the right strategy and social tools for your organization or cause.
(ソーシャルブライトは、非商業的な学びと共有のハブであり、ソーシャルメディア、ソーシャルコーズ(社会的な大儀)、オンラインフィランソロフィー等の分野の専門家達の集まりです。それぞれの組織やコーズ(大儀)の実現のための正しい戦略、ソーシャルのツールを習得していただくことを支援することを目的としています。)
サイトの中には例えば下記のようなコンテンツが満載です。
・Web 2.0 productivity tools
A roundup of apps & resources to make your day go easier
NPO,教育関係者向けの無料のオンライン・ツールがリストされており、Socialbriteとしての推奨ソフトもそれぞれ提示されています。
・Top 200 social change blogger
NPTechの分野での著名な方がリストされています。私も以前からwatchしているBeth Kanterさん、そしてNetsquaredのAmy さん、Change.orgのNathanielさん等、やはりに上位にランク入りして嬉しかったです。
今までにも増してnew moral hunger(新しい道徳的なことへの欲求)が高まっている時代にあって、かつての財団が行ってきたようなチャリティではなく、インターネットを利用した様々なツール(kiva, DonorsChoose, NetworkforGood>, Global Giving等)も利用しながら、多数の人のマスコラボレーションが可能になり、一人ひとりが参加し、担い手となるようなフィランソロフィーが可能になっているとのことです。また、100年後に自分の子孫に物語を語るとしたら、どのようなことを伝えたいか、そんなことを聴衆に投げかけて、しばし考えさせてくれるアツいプレゼンテーションでした。
「petition @BarackObama The Fair Tax=jobs and growth not Big Govt, higher taxes http://act.ly/2x retweet to sign 」(オバマ大統領に対し、大きな政府で税金を上げるのではなく、新しい税制のフェアタックスの導入を)
社会起業家、投資関係者、NPO関係者等が参加するThe Social CapitalMarket 2009(SOCAP09)というカンファレンスが今年の9月1日~3日、サンフランシスコで開催され、キーノートスピーカーに新しくホワイトハウスに設立されたオフィス・オブ・ソーシャル・イノベーションの初代ディレクターSonal Shah氏が決まったそうです。
オバマ政権が今年の9月11日を「a new National Day of Service」としてアメリカ国民に対してボランティアリズムを前面に打ち出していく中で、その直前の9月に開催されるSOCAP09の場を新設ソーシャル・イノベーションオフィスの今後の方針、新たに創設される社会起業ファンドの方向性、民間とパブリックセクターとの協業について、キーノートスピーチで初めて明らかにする、とのこと。
今でも伝説的に語られる選挙キャンペーン最中の、オンラインツールを最大限に活かしたコミュニティを巻き込む戦略ですが、政権移行期、そして就任後も次々と新たなしかけを作りながら、スケジュールを見越して、適切なタイミングで伝達し、相互のコミュニケーションが図れるウェブ上のプラットフォームを持っているところが秀逸ですね。
*上記「a new National Day of Service」のことは来週6月22日(月)にスピーチするから見てね、というyoutube動画へのリンクつきで昨日メールで直接送られてきたのですが、サイトに以前に登録した大量の人にこうした形で送付され、とても身近な感じを持ってしまうところが憎いほどうまいです。
「In the next century….the definition of proximity changes from geographic to linguistic: two countries border one another if and only if they have a language they can use in common.」