「Web2.0 Expo 2009」のカンファレンスの中で、とても自然体で、新鮮だったプレゼンテーションがこちら。
海外の開発途上国に旅行したり、NGO/NPOのスタディツアー等に参加したりした時に、ちょっと視点を変え、少しウェブ2.0的なテクノロジーを利用するだけで、誰でもそのストーリーを世界中に配信し、寄付金を集め、写真の展示会まで開催できてしまう、是非そんなことをやってみませんか、というもの。
プレゼンターは写真家・ライターで、「サラーム・ガレージ」という会社を経営し、海外のNGO/NPOと連携したスタディツアー等のコーディネートをしている方。かつて海外で感じた自分の経験を家族・友人に伝えてもなかなか理解してもらえなかったこと、また現地で取った写真もいきなりカメラを向けたときには不安感を持たせてしまったこと、などを踏まえ、現在の仕事をしているようです。
方法はいたってシンプル。開発途上国のNGOなどを訪問、現地の人と触れあい、見聞きしたこと、例えば村の女の子1人との出会い・エピソードを、ストーリとして帰国後にブログ、フリッカー、Myspace、Facebook、mixiに共有、paypalを使って寄付まで募ってしまう、というもの・・・。
先日、貧困地域の子供達に本、そして学校などを届ける、という活動を行っている団体、ルーム・トゥー・リードの創業者ジョン・ウッド氏のお話を聞く機会がありました。彼は当時マイクロソフトの幹部として働きながら、休暇で訪れたネパールの学校、しかも図書館に本がない学校、の子供達と触れあい、校長先生に「いつか本を持って是非再び訪れてください」、といわれたストーリーが全てのきっかけ、とのお話でした。そのストーリーを友人にメールで送ったところ、なんと本が3000冊も集まり、彼のライフワークとしてマイクロソフト社を辞め、ルーム・トゥー・リードを始めた、とのこと。先日の来日中のチャリティイベントではなんと1日で6500万円の寄付金が集まり、またブックオフとの提携も決まり、普通の生活を送りながら、世界と子供達と繋がる機会を作り出している、という圧巻な方です。
ジョン・ウッドさんのされたことは誰でも出来ることではないなぁ、とは思いつつも、下記のプレゼン(10分程度)を見ると、もしかしたら自分でも何かできるかも・・・という気にさせてくれます。夏休みを控えた大学生、国際NGO団体などで働いている人に是非見ていただけたら、と思った動画です♪(→続く)
以前から気になっていたカンファレンス~「Web 2.0 EXPO 2009」の動画を偶然発見し、とても興味深かったのででupdate。
「Web 2.0 EXPO 2009」(3/31-4/3, San Fransisco)は、「web 2.0」の概念を提唱したティム・オーライリー氏の会社オーライリー・メディア社とテックウェブ社により企画されている、ウェブ・テクノロジーの近未来を占うような大規模なイベントです。開催後、多くのキーノート・プレゼンテーション動画がウェブにアップされていて、プレゼン資料の多くもウェブで公開されている、という、飛行機に乗って海外に行かなくてもほぼ内容に関してはカバーできるような、そんなカンファレンスです(最近は多いですね)。
さて、なぜこのこのイベントが興味深かったかというと、「ソーシャル・メディア」と呼ばれるようなウェブを最大限活かした技術によっていかに「make a difference」(変化を起す)するか いかに「change the world」(世界を変える)するか、いかに「contribute」(社会貢献)するか、ということを、ビジネス・技術の最先端にいる人々が真剣に、革命家?のように提唱しているところでした。
ティム・オーライリー氏のプレゼンテーションも、web 2.0ブームの仕掛け人として過去5年を振り返りながら、「Web 2.0の本当の意味を実感できる時期を迎えている」とのこと。混迷を極める今の時代に2つのメッセージを提唱していました。
・「The Power of Less」
現在のような経済状態において、限られた規模やコストの枠内で、以前より大きな成果を生み出す方向にテクノロジーを活用するべきというのが同氏の主張。「われわれは世界の困難な問題にムーアの法則を適用する必要がある」とのこと。
例えば、「PatientsLikeMe」という難病をわずらっている方向けの闘病コミュニティサイトを引き合いに出しながら、ALS、パーキンソン病、うつ病など9つのカテゴリーの闘病体験を共有することで、また、症状に対する特定の薬の効果など治療体験を広く共有することで、難病と闘う人たちの手助けをするとともに、新しい治療方法の研究を推進させようとすることを挙げ、これまで医薬品会社が莫大なコストと数年の時間をかけて収集してきた治験データが、より大きな規模で蓄積され、それらを全ての研究者や医師が利用できる、という例を挙げていました。
・「Build a simple system – let it evolve」
もう一点のメッセージは、システムは出来るだけ簡単にして、コミュニティ化、オープンソース化することで集合知を利用しながらより成長・進化を促すことの大切さに触れていました。
特に政府レベルでの様々な行政サービスがSaaS(サービス・アズ・ア・ソフトウェア)と呼ばれるウェブ上のサービスなどをうまく使いコストを抑え、大幅に効率を高めていることにも触れ、オバマ政権がまだフレッシュな気持ちでいれるこの2年間くらいにもっともっと政府の試みにウェブなどの技術を導入する必要がある、と強く訴え、この9月にはGov 2.0という行政サービスのウェブ技術の利用というテーマに特化したカンファレンスを開催する、とのこと。
話を聞く中で、この世界同時不況がもたらした危機感を、最大限に次の産業復興・開発に向けて、全速力で取り組むことで活かしているんだなぁ、と感じます。(→続く)