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スターバックス、ボランティア活動へのコミットメント。デザインの持つ力
先日のブログでもお知らせしたオバマ政権発足前日に開催された全米で奉仕活動を推進する記念日に連動した企画として、スターバックスが企画したプログラムがとてもユニークかつ斬新なのでご紹介。
こちらは、「Pledge5」と題したキャンペーンで、5時間のボランティア活動をする(~1/25)と、スターバックスのコーヒー一杯がタダでもらえるというもの。今もまだカウントが続いているようですが約130万時間分のボランティア活動、つまり26万人程度がこのキャンペーンに参加したことになります。
さすがスターバックス。この不況の中、CSR活動、マーケティング活動の一環とはいえ、膨大は予算を割き、政府のイニシアティブも利用しながら社会的に意識の高い層へ向けたブランディングがしなやかですね。
ちなみに、プロモーション動画(1分)にはオバマ・キャンペーンのプロモーション動画にも起用された著名ヨガ・マスター/ヒップホップアーティストのM.C. Yogiが登場、とても洗練されたつくりになってます。オバマキャンペーン動画「Vote for Hope」と併せてよろしければご覧下さい。
■Starbucks asks Are you in? Featuring MC Yogi
■MC Yogi: Obama ’08 – Vote for Hope
不況の影響でコーポレート・レフュージー(企業難民)が、NPO/ソーシャルベンチャーへ?
ここ最近の不況の状況を受けて、アメリカのビジネス・プロフェッショナル、或いは新卒MBA保持者がNPO・ソーシャル・ベンチャーの仕事に興味を持っているという現象を取り上げた記事が複数あり、いろいろな視点から議論がされていてとても興味深いです。
『Skyrocketing Interest in Careers in Social Entrepreneurship and Start-ups Evidenced by MIT Sloan School “Tech Trek”」(MITビジネススクールの研修旅行に見られる、スカイロケット的な(急激な)社会起業家やスタートアップに対する興味)』という記事よると、通例グーグルやYahooのようなシリコンバレーの著名企業を訪問するMITビジネススクール学生の研修プログラムが、今年は代わりにソーシャルベンチャーの団体(kiva等)やスタートアップベンチャーを訪れ、学生も社会起業的なキャリアに興味を持っているとのことです。おおむねこの記事の著者は優秀な人材が「業界」に興味を示すことに好意的な視点で記事が書かれています。
一方、今月のFastCompany誌に掲載されたコラムは、『Nonprofits? Not a Recessionary Refuge for Job Seekers」(NPO?不況時求職者のための避難所ではないですよ)』、というやや過激とも思える視点からこの現象を捉えています。コラムの著者は自身もロースクール出身でありながら卒業後からソーシャルベンチャーを起業、今は「Do Something」というNPOのCEOをやっている、いわゆるたたき上げの方で、今の時期に昔のクラスメートや元ウォール街で働いていた友人・知人からの転職相談の数が急増して、フラストレーションを持っている、とのことです。曰く、彼ら・彼女らは今までNPOの仕事に興味を示した訳でもなく、何をやりたいか聞いても「NPOならば何でも・・・」というような「業界」への理解がないことに対し、「(景気がよくなるまでの)一時的な避難場所ではないです!」という言い分のようです。
Change.org内の社会起業関連のブログでも、この営利 VS. 非営利という相対する概念を超えて、両者のいい部分がいくことが望ましい、とコメントしてます。
「Business World Refugees in the Nonprofit Sector」 (change.org)
日本の場合、すぐに転職先となるようなNPOはまだないかもしれないものの、中途採用を行うようなソーシャルベンチャーが育ったり、或いは政府での中途採用などが増えるかも知れませんね。
イベント情報: TED、ダボス、おとなのカタリバ
簡単なお知らせだけになってしまいますが、下記3つ、タイムリーなイノベーション、社会起業関係のイベント、お知らせです。
テーマ「Shaping the Post-Crisis World」
毎年この時期に開催されるダボス会議、世界のビジネス経営者、国家元首が参加するカンファレンスとして知られるますが、ここ数年、「社会起業家」の参加が顕著です。昨年は参加者全員に『The Power of Unreasonable People(邦訳:『クレイジーパワー:社会起業家‐新たな市場を切り拓く人々』英治出版)が配布されたり、今年の参加者リストの分類として社会起業家参加者リスト一覧が特別にあるなど、いまや会議の主役の一部になっている様子が分かります。
‐日本でも話題になっている「ダイヤローグ・イン・ザ・ダーク」の創設者等も参加されるようです。
- 作者: ジョン・エルキントン, パメラ・ハーティガン, 関根智美
- 出版社/メーカー: 英治出版
- 発売日: 2008/10/25
- メディア: ハードカバー
ダボス会議ではプレゼンテーションがほぼリアルタイムで動画も提供されるので興味のある方はチェックしてみてください。
このメルマガでも何度か触れたことがあるTED(Technology, Entertainment, and Design)。1984年に始められた、世界のイノベーターが集い、各20分間のプレゼンを行う、年に一度のカンファレンス。今年は25周年にあたる記念で、場所もカルフォルニア・ロングビーチで行われます。今年の著名なスピーカーとしてはビル・ゲイツ氏が含まれますが、日本では知名度がない、斬新なイノベーターが毎年登場です。
・TEDでの人気のある無料動画ベスト10(とてもアツいです)
‐大人のカタリバ Special by NPOカタリバ 2/1 12:00 – @九段下サイエンスホール
~格差時代の夜明け前 若者漂流時代をどう生きる?~
最後になりますが、日本で開催されるイベントを1つご紹介。
若い世代が現在の雇用不安を乗り越えて、新しい価値観でキャリアを創り出していくためのきっかけになればいいなぁ、と思っています。国会議員、大学教授、メディアそして若い世代の方が400人規模で語る、とのことです。
【イベント参加報告】BRAC総裁、社会起業家研究家を招いて by 内閣府&東工大
1月24日、内閣府経済社会総合研究所と東工大の国際的社会起業家養成プログラム共催の国際シンポジウム、「社会起業家を育てる大学教育と社会起業家研究」に参加してきました。
世界最大のNGOの一つ、BRAC(Bangladesh RuralAdvancement Committee)創始者、総裁のファズレ・ハサン・アベッド氏と社会起業家研究で国際的に活躍されているナヴァラ大学ビジネススクールIESE 教授のジョアンナ・メイヤー(Johanna Mair)氏の講演、パネル・ディスカッション、というとても密度の濃いものでした。
BRACは1973年にはバングラデシュ北東部農村の社会開発を目的に設立され、バングラデシュ及びアジア・アフリカの開発途上国において30年以上も多様な貧困撲滅事業を展開しているNGO団体で、現在は、職員数約 10万人、140の地域オフィス、年間予算約600億円の事業規模を誇る世界最大規模のNGOにまで成長しています。
ノーベル賞を受賞したムハマド・ユヌス氏のグラミン・バンク(バングラディシュ)と同様、マイクロファイナンスを通じて貧困層、女性の支援などをしつつも、病院、小中高、大学での教育機関運営、そしてそれらのノウハウをアフリカやスリランカなど8カ国に展開しているあたり、正直、圧巻されるスケール感、スピード感、そして実績でした。まさに巨人と呼ばれるのも納得です。NGOでありながら、ひとつの国家のような産業を興し、海外の貧困の支援までも、ビジネスの手法、海外政府とのパートナーシップを活用しながら進めている様は話を伺いながら呆然としてしまう程でした。
今後こうしたグローバルな社会起業家のココロミから刺激を受け、日本でも新しい動きが起こるのでは、という気になりますね。簡単な報告になってしまいますが、興味のある方は下記のリンクからたくさんの動画を閲覧することが可能です。
http://www.brac.net/index.php?nid=78
その中で当日プレゼンの前に映し出された動画はこちら(11分程度です)
ジョアンナ・メイヤー(Johanna Mair)氏のお話は、世界的なレベルで社会起業家研究が進んでいて、特にムハマド・ユヌス氏のノーベル賞受賞後、学術研究が盛んになっていることなどに触れ、今後もリサーチ・研究の対象として社会起業分野が刺激的である、と話されていました。
早い時期から世界で活躍する社会起業家に注目され、MBAプログラムで研究をされているとのことで、豊富な論文(↓)がウェブサイト等でも紹介されてます。興味のある方は下記リンク、ご参考までに。
http://insight.iese.edu/listadoArticulos.aspx?tipo=3&id=Johanna+Mair
【新刊紹介】「世界がもし100人の村だったら 完結編」& 社会起業家
「世界には68億人の人がいますが それを100人に縮めると・・・」と始まる、「世界がもし100人の村だったら」という本、ご存知の方も多いとは思いますが、ついにシリーズ5冊目、「完結編」が昨年12月に出版されました。もともとの本の成り立ちは、2001年9.11直後に世界中を駆け巡った1通のメールに描かれた、わたしたちがどんな世界に生きているかということ、貧困や戦争などの現実等を分かりやすい「数字」を用いることで伝えてくれるエッセイです。
5年ほど前、1冊目を読んだ際には普段なかなか体感できない世界の格差や貧困問題をとてもリアルに感じる機会となり、驚きと共に、なかなか現実に対し何も出来ない無力さをも感じさせられたことが印象的でした。この本にちなんだワークショップが各地で行われたり、フジテレビで特別番組が作成されたり、大きな話題になりました。
そのシリーズ「完結編」とのことですが、今回は今までの課題・現実を踏まえ、未来のこども達に対して今何ができるか、ということで2015年、2030年という近未来の数量的データを盛り込みながら、きれいな各国の写真を織り込みながら描かれています。
国連人口基金も編集協力されているとのことで、「貧困の終焉」で有名な経済学者ジェフリーサックス氏インタビューや「ミレニアム開発目標」のことが解説されています。
そしてさらに、「チェンジメーカー」著者で有名な渡邊奈々氏による社会起業家も10名ほど紹介されています。
ビル・ストリックランド氏、ティーチフォーアメリカのウェンディ・コップ氏、MFCIの枋迫氏等、日本でも最近注目されている方々が、社会起業家的なアプローチで具体的に問題解決を進めている様子が描かれていることで、一層この本にしまりが出ているように感じます。
個人的に驚いた数字の例をひとつ・・・
アイスランドの人は99%の電気を水力と地熱でまかなっています。2030年までに石油や石炭や天然ガスを使うのをやめます。
ドイツの人は14%の電気を太陽や水や風などからつくっています。2015年には、それを20%にします。2020年には原子力発電をやめます。
デンマークの人は20%の電気を風力でまかない、2030年には、それを50%にします。
日本の人が太陽や風などからつくっている電気は0.7%です。2014年には、それを1.63%にします
学校の教室や、家庭に1冊、こんな本があると豊かな会話が生まれるのでは、と思わせる本当にいい本でした!是非書店で手にとってみてくださいませ。
「送金革命」を推進する社会起業家、枋迫篤昌氏セミナー@ISL社会イノベーション・センター
昨夜はNPO法人ISLの社会イノベーションセンター主催のフォーラムに参加、米国ワシントンを拠点に、海外移民労働者のための送金システムで革命的な事業を推進している枋迫篤昌(とちさこ・あつまさ)さん(MFIC:Microfinance International Corporation代表取締役)のお話を伺うことが出来ました。
枋迫さんは社会起業家育成団体アショカ財団が表彰するアショカフェローの日本人第一号として知られていたり、日本のメディアでも紹介されていて、そのストーリー、情熱は文字を通じて読むだけでもとても刺激的なものです。ただ、昨晩は直接ご本人の言葉として紡がれることで、よりパワフルにメッセージを得ることが出来ました。
参考記事:
・『「送金革命」実現した日本人バンカー~金融界に挑む枋迫MFIC社長』Japan Business Press 2009年01月
・日経ビジネスオンライン(全文閲覧は要会員登録) 2006年11月)
・『社会起業家という仕事~チェンジメーカーII』(日経BP)の中でも詳細にストーリーが記載されています。
詳細は上記記事などに譲りますが、一人の日本人の方が、世界の貧しい人たちのために事業として大きなインパクトを与えていること、またその方が実に日本的な、誠実なお人柄で、その方でしか出来ない、今までにないような新しいビジネスモデルを構築、推進している様がとても爽やかで印象的でした。
金融を通じて社会貢献を目指す方、また27年間もの間大企業で会社員として勤め上げた上で49歳で”起業”された、というところから熟年?起業を考えている方、1つの想いを大切に、生きる意味を常に探りながら自己実現を目指す方などは、是非上記記事、参考になると思います。
一点、非常に興味深かったのでは、今後の日本におけるビジネス展開のお話。日本からの海外送金も近い将来可能になるとのこと。上記JBPressインタビューのインタビューで下記のようなことを話されています。
「今後、明らかに日本でも1000万人規模で移民を受け入れる必要が生じる。その際、出稼ぎ移民の本国送金を円滑にするインフラの整備は、ホスト国の責任になる。国家プロジェクトとして、政府主導で行うべきものだ。逆に言うと、こうしたインフラも準備せずに移民に来てもらうのは、失礼というか無責任な話になる。日本の意思決定に携わり、先行きを論じるべき人は、それぐらいのビッグピクチャーを持たなければならない。」
MFCI、枋迫さんの今後の活躍に注目ですね。
kiva.orgを理解する11分動画
オンライン決済の仕組みを利用したマイクロファイナンスツールの代表格であるwww.kiva.orgが発行するメルマガで先週配信されたビデオ動画が各地で話題になっているようですね。
2008年の様々なアワードに革新的なサイトとして紹介されているkivaですが、今ひとつしくみが分かりにくい、と感じている方も多いと思います。
こちらのビデオはイギリスの金融機関で働いている女性が、www.kiva.orgを利用することで簡単にオンライン決済システムで融資を行い、その25$がいかに融資先のカンボジアの農村で事業を営む人のもとに届くか、ということをとても分かりやすく説明されています。
IT業界の方には有名な百式.comでも先日紹介されていて、日本でもだいぶ認知度が高まってきているような気がします。以前にNHKでkivaの様子が紹介された際、テレビを見ていた親が「こんな簡単に世界の貧困に援助・融資が出来るならば、是非参加してみたい」といっていたのが印象的です。もちろん英語でのウェブサイトで決済する際に語学による障壁はあるものの、将来的には日本からでも同様の方法で融資が出来るような時代がくるのでは、ということを感じますね。
下記ビデオ、英語で約11分程度ですが、分かりやすいのでお時間ある方は是非♪
A Fistful Of Dollars: The Story of a Kiva.org Loan from Kieran Ball on Vimeo.




